給湯器から異音がする原因・対策!音の「種類」よりも「大きさ」に注目しよう

「給湯器から変な音がする!」とお困りではありませんか?
給湯器から聞こえる異音には、放っておいても問題ないものもありますし、即座に使用を中止しなければならないものもあります。
肝心なのは「異音の大きさ」で、近所に聞こえるような大きく響く音がする場合は、給湯器の異常を疑ったほうがよいです。
今回の記事では、
- 給湯器の異音の「種類」と「原因・対策」
- 給湯器の異音を修理するための費用
- 給湯器を本体ごと交換するための費用
- 給湯器を静かに作動させることはできる?
といった内容を、解説していきます。
給湯器の異音の「種類」と「原因・対策」

給湯器からする異音には、様々な種類があります。
しかし、音の聞こえ方は人によるものなので、基本的には「音の種類」ではなく、「音の大きさ」に着目したほうがよいです。
例えば、ファンモーターの「ブーン」という音は、基本的には問題のない音ですが、これがあまりにも大きく響いてくるような場合や、近所に聞こえるくらいの音量になっている場合は、何らかの異常があると考えられます。
上記を踏まえたうえで、以下では給湯器の異音の「種類」と、その音の「原因・対策」について解説します。
- ブオーン
- キーン
- ピー
- ゴー
- ポコポコ
「ブオーン」という異音
「ブオーン」「ブーン」という音は、給湯器内部のファンモーターの作動音であるため、気にする必要はありません。
ファンモーターは出湯中だけでなく、出湯を停止してからもしばらく動作することがあり、お湯を使っていなくても「ブオーン」「ブーン」と音が鳴ることがあります。
しかしこの音があまりにも大きい場合は、ファンモーターが故障しかけている・既に故障している可能性があります。
業者に連絡して、給湯器の状態を確認してもらいましょう。
「キーン」という異音
「キーン」「カーン」といった、ハンマーで金属を叩くような甲高い音が聞こえる場合は、「ウォーターハンマー現象」が起きている可能性が高いです。
ウォーターハンマー現象とは、バルブ(蛇口)の急速な開閉などにより、配管内を流れる流体のスピードが急激に変化し、配管内の圧力が上昇・下降して大きな衝撃が発生する現象のことです。
放置していると配管へのダメージが蓄積し、給湯器の故障・水漏れの原因になることがありますので、「配管の経路変更」や「減圧弁の設置」などの処置が必要です。
「ピー」という異音
給湯器の使用中に、「ピー」と笛を吹くような音が鳴ることがあります。
一時的に鳴る場合は、燃焼器が空気過剰になっているだけで、給湯器の異常ではありません。
しかし、使用するたびに「ピー」と鳴る場合は、経年劣化によってファンモーターが不具合を起こしている可能性があります。
給湯器が故障する前兆でもあるため、早めに業者に連絡して、給湯器の状態を確認してもらいましょう。
「ゴー」という異音
給湯器の排気口付近から、「ゴー」という音が聞こえる場合は、ゴミやホコリ、ネズミやセミなどの異物が混入しているかもしれません。
放置すると、十分な給排気ができないために、給湯器の能力が低下したり、給湯器が故障したり、給湯器が不完全燃焼を起こしたりする可能性があります。
早めに業者に連絡して、給湯器の状態を確認してもらいましょう。
「ポコポコ」という異音
お風呂の追焚き中に、「ポコポコ」「ボコボコ」と音がする場合は、お湯がうまく循環していない可能性があります。
追焚きフィルターや追焚き配管を掃除することで、解決する場合もありますが、解決しない場合は、放置していると給湯器のポンプが故障する原因になるため、業者に相談しましょう。
「ボンッ」という爆発音には特に注意が必要

給湯器からする異音の中で、もっとも注意が必要なのは、「ボンッ!」という爆発音です。
給湯器が不完全燃焼や、ガス漏れを起こしている可能性があり、
- 爆発
- 火災
- 一酸化炭素中毒
などの危険性があるため、即座に使用を中止して、業者に連絡してください。
給湯器の使用を中止した後は、「黒煙がでていないか?」「ガスの臭いがしないか?」などを確認し、状況を業者に伝えましょう。
給湯器の異音を修理する場合にかかる費用

給湯器の異音を修理する場合にかかる費用は、「どの部品を修理するのか?」によって変わります。
- 電装系部品の修理 :20,000~45,000円
- 燃焼系部品の修理 :14,000~23,000円
- 水量制御系部品の修理:10,000~21,000円
- 安全装置系部品の修理:12,000~25,000円
特に基板や配線などの電装系部品が壊れている場合に、修理費用が高くなる傾向にあります。
給湯器が設置から10年を超えている場合は、修理をしても他の箇所がすぐに壊れる可能性が高く、またそもそも修理用部品の供給が終わっている可能性もあるため、修理ではなく「本体ごと交換(買い換え)」することをオススメします。
給湯器を本体ごと交換する場合にかかる費用

給湯器を本体ごと交換する場合にかかる費用は、採用する給湯器の種類によって異なります。
- 給湯専用 :13~18万円
- ガス風呂給湯器 :18~25万円
- 熱源付きガス風呂給湯器:25~35万円
- ハイブリッド給湯器 :80万円~
上記は税込で、工事費を含めた金額の目安です。
当社『クサネン』で異音がする給湯器を交換した事例

- 費用:24.5万円
- 工期:3時間
※施工当時の価格のため、現在の価格とは異なる場合があります。
滋賀県大津市にお住まいのお客様より、熱源機付きガス給湯器の交換のご依頼をいただきました。
お湯を使用すると、「ガンガンガン!」とコンクリートの地面をドリルで割る時のような大きな音がしていたそうです。
「ご近所さんに気を遣うので、なるべく早く交換してほしいです」とご要望がありました。
お客様宅では、パネルヒーターを主暖房にされています。
新しく取り付けた熱源機付きのエコジョーズは、以前より暖房能力が少し高くなったため、より安心・快適に暖房をお使いいただけるようになりました。
<事例を詳しく見る>
給湯器を静かに作動させたい!何か方法はある?

給湯器を静かに作動させるためにできることはほとんどなく、現状「静かな給湯器」という製品もありません。
「給湯器の周りに囲いを付ければ、静かになるのでは?」という疑問を持たれる方もいますが、給湯器の周りに囲いを付けると、給排気がうまくできなくなり不完全燃焼を起こすおそれがあります。
給湯器の周りに、囲いを付けることはやめましょう。
現状給湯器が「壁掛けタイプ」の場合、「床置きタイプ」に変えることで、外壁ごしの振動音のようなものは、軽減できるかもしれません。
しかし配線の取り直しなど、工事は大掛かりになります。
まとめ
以上、給湯器の異音に関する情報をお伝えしました。
給湯器の大きな異音は、故障の予兆です(既にどこか故障している場合もあります)。
異音が気になったら、早めに業者に連絡して、給湯器の状態を確認してもらうとよいでしょう。
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